ゆとシートⅡ for SW2.5(紅草)

グレートシルバーバック - ゆとシートⅡ for SW2.5(紅草)
9

グレートシルバーバック

分類:動物
知能
低い
知覚
五感
反応
腹具合による
言語
なし
生息地
知名度/弱点値
15/18
弱点
炎属性ダメージ+3点
先制値
16
移動速度
18(四足)/-
生命抵抗力
12 (19)
精神抵抗力
10 (17)
攻撃方法(部位) 命中力 打撃点 回避力 防護点 HP MP
12 (19) 2d+15 11 (18) 8 81 22

特殊能力

[常]限定2回行動

1回の手番で、近接攻撃1回と、「[主]岩投げ」「[主]飛び降り叩きつけ」「[主]高揚のドラミンク」の3つの能力のうちいずれか1つを使用できます。
近接攻撃と持殊能力のどちらを先に行うか、順番はこの魔物の任意です。

[主]岩投げ/10(17)/回避力/消減

手近な岩を拾い、投げつけて攻撃します。
「射程/影状:1(10m)/射撃」で、「対象:1エリア(半径3m)/5」に「2d+13」点の物理ダメージを与えます。
この能力は連続した手番には使用できません。

[主]飛び降り印きつけ/11(18)/生命抵抗力/半減

中空にいる状藤から飛び降りて自身の目の前の地面を設りつけ、飛び散る土砂で攻撃します
「射程:自身」で「対象:1エリア(半径3m)/5」に「2d+10」点の土属性の魔法ダメージを与えます。
抵抗に失敗した対象は、その場に転倒します。
この効果は「[補][準]ぶら下がる」の効果を得ている場合など、地に足を付けていないキャラクターは対象から除外されます。
また、この効果は自身が手番開始時に「[補][準]ぶら下がる」の効果を得ている場合でなければ使用できず、使用したら「[補][準]ぶら下がる」の効果を失います。
また、この能力を使用した手番に「[補][準]ぶら下がる」は使用できません。

[主]高揚のドラミング

周囲の同族を鼓舞するドラミングを行います。
自身と同じエリアに存在するグレートシルバーバック、フォレストコングや、GMがそれに類すると判断したすべてのキャラクターは、10秒(1ラウンド)の間、回避力に+1のボーナス修正を得て、打撃点が+2点されます。
この能力は「[補][準]ぶら下がる」の効果を得ている問は使用できません。

[補][準]ぶら下がる

上の枝などにぶら下がります。
10秒(1ラウンド)の間、足場が悪いことによるペナルティ修正を受けません。
また、命中力判定に+1のボーナス修正を得ますが、打撃点は「-2」点されます。
この能力は森林など、頭上にぶら下がれるものがある現境でしか使えません。

戦利品

自動
ひと房の白い体毛(920G/赤A)
2~8
上質の毛皮(450G/赤A)
9~
きらめく毛皮(1500G/赤S)

解説

概要

グレートシルバーバックは、年を重ねた経験と知性に優れたフォレストコングです。
フォレストコングは年齢を重ねるとともに背中の毛が白くなっていき、群れの中でリーダー的立ち位置を任されるようになります。
こうした個体はシルバーバックと呼ばれ、老齢なため他のフォレストコングほどの力はありませんが、判断力に優れています。
しかし、稀にシルパーバックになっても力が衰えないどころか、身体がひと回り以上大きく成長する個体が存在します。
こうした個体はグレートシルバーバックとして知られており、複数のフォレストコングの群れを統率する“大王”として君臨します。
肉体的にも通常のフォレストコングを凌駕するグレートシルバーバックですが、最大の特徴は何と言っても動物離れしたその知性でしょう。
流石に人問のそれには及ばないものの原始的な戦略、戦術的思考を可能としており、損得の計算もできるため、グレートシルバーバックに率いられたフォレストコングの群れは通常よりも遥かにやっかいな敵として立ちはだかることは間違いありません。

外見的特徴

グレートシルバーバックは通常のフォレストコングよりもひと回り大きく、全高3m近い体躯を誇ります。
しかし、それ以上に特徴的なのが、背中一面の毛が雪のように真っ白になっていることでしょう。
脚と比べて腕が長く、屈強に発達しており、森の木々からぶら下がりながら高速で移動できる他、地上を歩く時は“ナックルウォーキング”という、軽く握った拳の背面を地面につける、疑似的な四足歩行を行います。
脚も腕ほどではないものの、力は強く、足指も器用で、物を持ったり投げたりすることが可能です。
フォレストコングからグレートシルバーバックになる個体は稀であり、その毛皮一特に背中の白い毛は高値で売買されています。

生態/生息域

恐ろし気で威圧的な外見からは意外かもしれませんが、グレートシルバーバックを始めフォレストコングは基本的には草食です。
木々に生る木の実やキノコが好物で、そのためアルフレイム大陸の深い森林や密林などに棲息しています。
唯一常食される動物性の食料は虫で、細い枝を蟻の巣に刺してくっついてきた蟻を美味しそうに舐めとる姿などが確認されています。
この他にも硬い木の実を割るのに石を使うなど、グレートシルバーバックに率いられたフォレストコングの群れは原始的な道具を使うようになることが知られています。
こうした用途の他に、グレートシルバーバックは石を外敵に向かって投擲することでも知られており、そのために縄張りの各地に石を積み上げておいている姿が見られます。
とはいえ、こうした行動はあくまでも外敵から身を守るためのものです。
見た目から暴力的だと思われがちですが、比較的大人しく、積極的に攻撃してくることはありません。
掌で胸を叩くドラミングと呼ばれる行為も、攻撃の予兆ではなく、実は争いを避けたり不満を表すための示威行為であることが昨今の賢者たちの研究でわかっています。
一方で、縄張り意識が強いため、安易に縄張りに侵入してくる人族や、他に食料が見つからない時に冒険者が携える保存食を求めて襲いかかってくることはあります。
しかし、グレートシルバーパックが相手であればジェスチャーなどで害意がないことを示せると、攻撃を止めてくれる場合が存在します。

戦い方/危険度

グレートシルバーバックの戦い方は、丈夫な枝がたくさん生えている森の中で、群れを率いながら枝からぶら下がった状態で近付き、地上にいる敵に奇襲をかけることです。
逆に、草原などぶら下がるもののない場所で戦うことは避け、もしそうした場所で敵と遭遇した場合は自分にとって有利なフィールドに引き込もうとします。
ぶら下がるための枝がたくさんある場所では、枝から枝へと相手を翻弄するように移動したり、岩を投げたりしながら戦います。
仲間が多くいる場合はぶら下がった状態から猛烈な勢いで飛び降り、地面を叩きつけることで舞い散る土砂で攻撃したり、地上に降りてからはドラミングで仲問を高揚させたりと、多彩な行動を取ってきます。
グレートシルバーバックのドラミングで高揚したフォレストコングは特に危ないため、グレートシルバーバックから積極的に倒すのがよいでしょう。
特に、後衛に向かって岩投げを繰り返されると、後方支援を失い、前線を維持できなくなる危険性があります。
とはいえ、上記の通り基本的には大人しく、害意がないことを示すことができれば交渉のようなことすら行うことが可能です。
そういった意味では、扱いさえ問違えなければ比較的危険度の低い相手と言えるかもしれません。

過去の事件

ブルライト地方に伝わる実話を元にした民話に「コングの花嫁」というものがあります。
日く、ある日森の中に山菜を抓みに向かった16歳の若い娘が、忽然と姿を消してしまいます。
夜になっても帰ってこない娘を心配した両親は、冒険者に探してもらうよう依頼します。
森の中奥深くを探索していた冒険者は、やがてフォレストコングの群れの中で娘を見つけます。
そこでは背中に雪のような白い毛の生やした3m近い大猿が、娘の頭髪を丁寧に整えていたのです。
娘の前には様々な果物が積み上げられており、毛づくろいされながら彼女はそれを食べていました。
少し土で汚れたりはしているものの、特に怪我をしている様子もありません。
冒険者たちは夜中にこっそりと娘を助け出す作戦を立てますが、娘は大猿に抱かれて寝るため気付かれずに助け出すのは不可能だと結論付けられました。
そこで、翌日グレートシルバーバックを含めたコングたちが食料集めに出かけた隙を狙い、冒険者たちは残ったコングを倒し、娘と共に森から脱出する作戦に切り替えました。
娘は少し躊躇しますが、両親に会いたい一心で冒険者たちについていきます。
しかし、あと少しで森から出られるというところで、辺りにドラミングの音が響き、木々から大勢のフォレストコングが降ってきて冒険者たちに襲いかかってきました!
あっという間に制圧された冒険者たちでしたが、トドメを刺そうとするシルバーバックから娘が身を挺して庇ってくれたため、辛うじて生きて帰ることができました。
以降、何度か娘を助けるために冒険者のパーティが森に送り込まれましたが、ことごとく半死半生の体で逃げ帰るハメとなってしまいます。
やがて、娘が姿を消して1年が過ぎて両親もすっかり諦めてしまったころ、森の中からひょっこりと娘が村に帰ってきます。
娘が言うには、1年の間に大猿との間に手話のような意思疎通の方法を開発し、両親が恋しくて家に帰りたいと訴え続けたところ、同情した大猿が帰ることを許してくれたとのことでした。
以降、娘は定期的に森に向かい、森の幸をどっさり土産に貰って帰ってくるようになりました。
一説によれば彼女はやがて雪のような毛が背中に生えた赤ん坊を生んだと言いますが、これは後世の語り部が付け加えた作り話だというのが一般的な見解です。

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